« 『蛇にピアス』 | Main | 帰ってきました »

2004.02.24

『蹴りたい背中』

第30回芥川賞受賞作。綿矢りさ、20歳。
この作品の中で背中を蹴飛ばしてやりたいと思った奴の背中を蹴飛ばした奴を、私は蹴飛ばしてやりたいと思った。ついでにこの賞の審査員たちの背中も蹴飛ばしたくなった。
若い作家が見せる才能は、無限に輝く可能性を見せるのが常である。若くして芥川賞を受けた作家はみな、このような輝くような可能性を見せていた。先輩の作家たちも、この賞の審査員たちも、そして文学を愛好するすべての大衆も、この輝くような可能性に幻惑されてしまうのである。そしてその幻惑の中で感動し、涙を流して喜び、惜しげもなく賞を与えるものなのである。
今回の審査員たちもみな、この作家に背中を蹴飛ばされたのではないか。
もちろん私も思いっきり蹴飛ばされた。
綿矢さん、このおじいさんにはお手柔らかにねがいたいものですね。

« 『蛇にピアス』 | Main | 帰ってきました »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18113/228974

Listed below are links to weblogs that reference 『蹴りたい背中』:

« 『蛇にピアス』 | Main | 帰ってきました »

August 2015
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ