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2004.05.10

イエス・キリストの十字架物語 10

イエスさまの逮捕
26:44 イエスは、またも彼らを置いて行かれ、もう一度同じことをくり返して三度目の祈りをされた。
26:45 それから、イエスは弟子たちのところに来て言われた。「まだ眠って休んでいるのですか。見なさい。時が来ました。人の子は罪人たちの手に渡されるのです。
26:46 立ちなさい。さあ、行くのです。見なさい。わたしを裏切る者が近づきました。」

 イエスさまの最後のことばには、ご自身でさえも避けたかった十字架刑という苦難に向かって、自らの毅然とした決断が表われています。悪に対して勇敢に立ち向かわれるイエスさまの姿です。

26:47 イエスがまだ話しておられるうちに、見よ、十二弟子のひとりであるユダがやって来た。剣や棒を手にした大ぜいの群衆もいっしょであった。群衆はみな、祭司長、民の長老たちから差し向けられたものであった。
26:48 イエスを裏切る者は、彼らと合図を決めて、「私が口づけをするのが、その人だ。その人をつかまえるのだ。」と言っておいた。
26:49 それで、彼はすぐにイエスに近づき、「先生。お元気で。」と言って、口づけした。
26:50 イエスは彼に、「友よ。何のために来たのですか。」と言われた。そのとき、群衆が来て、イエスに手をかけて捕えた。
(聖書の引用は『新改訳聖書』からです)

 イエスさまを捕らえにやってきたのは、イエスさまを祭司たちに売り飛ばしたイスカリオテ・ユダを先頭にした群衆でした。しかしこの群集はみな、祭司長、長老たちによって送られてきたものでした。

 5年ほど前にアメリカに行った時、ワシントンDCの"National Gallery of Art"で、カラヴァッジョという作家の『イエスの逮捕』という作品に出会ってびっくりしました。カラヴァッジョ(1573-1610)という作家は、イタリア人で、「光と影の巨匠」と呼ばれているように、光と影を見事に描き出す作家です。彼はギリシャ神話や聖書を題材として、非常にドラマチックな場面を描いた作品をたくさん残しています。
 この『イエスの逮捕』という作品は、画集などで私にはなじみの作品でしたが、ワシントンの美術館で本物に出会って、大変驚いたことがありました。画面の中央には、ローマ兵士のよろいをつけた腕が、まさにイエスさまを捕まえようと伸びています。イスカリオテ・ユダがイエスさまに口づけしたところです。そして左には弟子の一人が大声で叫んでいる様が描かれています。イエスさまの両手は、前でしっかりと組み合わされていて、イエスさまがまったく無抵抗であることが描かれています。
 ここまでは見慣れた画面だったのですが、実は、その左のずっと奥に、二人の人物が描かれていました。その二人の人物は、服装から、祭司たちであることがわかります。彼らは画面から左のほうに立ち去っていくように描かれていました。カラヴァッジョは「群衆はみな、祭司長、民の長老たちから差し向けられたものであった」という、この一行をそこに描いているのは明らかです。この二人の祭司たちは、「俺たちは知らないよ」と言っているように見えるのです。

 "メメンとモリ@New Yoork"によれば、この作品は、英国の美術館が保有しているものです。ワシントンの"National Gallery of Art"の説明文によれば、私が行った時には、たまたま英国から長期貸し出されて展示されていたものでした。幸運でした。

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