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2004.05.29

イエス・キリストの十字架物語 13

大祭司カヤパの判決

26:62 そこで、大祭司は立ち上がってイエスに言った。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」
26:63 しかし、イエスは黙っておられた。それで、大祭司はイエスに言った。「私は、生ける神によって、あなたに命じます。あなたは神の子キリストなのか、どうか。その答えを言いなさい。」
26:64 イエスは彼に言われた。「あなたの言うとおりです。なお、あなたがたに言っておきますが、今からのち、人の子が、力ある方の右の座に着き、天の雲に乗って来るのを、あなたがたは見ることになります。」
26:65 すると、大祭司は、自分の衣を引き裂いて言った。「神への冒涜だ。これでもまだ、証人が必要でしょうか。あなたがたは、今、神をけがすことばを聞いたのです。
26:66 どう考えますか。」彼らは答えて、「彼は死刑に当たる。」と言った。
26:67 そうして、彼らはイエスの顔につばきをかけ、こぶしでなぐりつけ、また、他の者たちは、イエスを平手で打って、
26:68 こう言った。「当ててみろ。キリスト。あなたを打ったのはだれか。」
(聖書の引用は『新改訳聖書』からです)

 大祭司カヤパのもとでの裁判が続きます。
 何人かの証言が続きましたがイエスさまは黙っておられました。その様子を見て大祭司は、いささかいらだちながら言います。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか」。
 通常、裁判を受ける被告は、自分から弁明するチャンスが与えられていたのでしょう。いまのように弁護士がつけられていたわけではないようですから、被告自らが弁明しなければならなかったのです。

 大祭司カヤパに催促されて弁明するチャンスが与えられたのですが、それでもイエスさまは何もおっしゃらなかったのです。ぞこで大祭司は質問しました。「私は、生ける神によって、あなたに命じます。あなたは神の子キリストなのか、どうか。その答えを言いなさい」。

 これは治安の問題ではなくて宗教的な問題です。
 ユダヤ人の最高議会では、単に治安の問題ではイエスさまを死刑にするための材料はありませんでした。イエスさまは治安に関することで犯罪者となるような行動は何もしていなかったのです。ですからこの最高議会で判決を下すのには宗教的な問題がなければならなかったのです。それで大祭司はイエスさまが弟子たちに教えておられた「神の子キリスト」であるかどうかを質問しました。
 イエスさまがご自分は神の子キリストであると弟子たちに教えてきました。そのことはすでに最高議会の議員たちの耳にも入っていたのでしょう。ユダヤ人にとっては「神さま」というお方はまったくきよいお方であり、神さまが汚れた人の姿を取って現われるなどということは、とても考えられないことでした。ですからイエスさまが自ら神の子であるというなどということは、神を冒涜する重大な罪であると考えられていたのです。

 大祭司の質問に対してイエスさまは「あなたの言うとおりです」と、ずばりと大胆にお答えになりました。これは決定的な発言です。イエスさまはそれに続けてさらに言われました。「人の子が、力ある方の右の座に着き、天の雲に乗って来るのを、あなたがたは見ることになります」。
 これはまさに追い討ちをかけるようにユダヤ人の最高議会の議員たちに襲いかかりました。ユダヤ人はこのような神を冒涜するようなことばを耳にするだけでも、神さまの前に汚れたものになってしまうと信じていました。ですから一同はまさに耳を覆って恐れおののいたことでしょう。
 大祭司カヤパは大声で叫びます。彼は「自分の衣を引き裂いて」叫びました。「神への冒涜だ。これでもまだ、証人が必要でしょうか。あなたがたは、今、神をけがすことばを聞いたのです」。こうして決定的な判決が下されます。神を汚した、神を冒涜したというのです。これはユダヤ人にとっては最高の刑罰に当たる罪です。
 この判決が下るとそこに居た人々は、イエスさまにつばをはきかけ、なぐりつけ、こずきまわし、さんざん軽蔑しました。

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「自分の衣を引き裂く」というのは、ユダヤ人の怒りをあらわす激しい感情の表現です。
映画『パッション』でこの場面がありましたが、大祭司が着ていた衣装は、厚ぼったいようなものだったので、俳優さんが衣を引き裂くという演技は不発に終わったようでした(^O^)

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