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2007.01.17

MIDIの制作

 東京から長野の山の中に移住してきて、忙しい仕事からも解放されたので、ずうっと念願だったMIDIの制作に励んでいる。
 MIDIというのは"Musical Instrument Digital Interface"の頭文字を並べたもの。ではこのMIDIを日本語では何というのかという正式の訳語はないようだ。要するに音楽情報をコンピュータの情報に変換する規格であるということ。いわば「音楽機材間の数字式伝達規則」とでも言えるのではないか。私は横文字人間ではないので、なんでも日本語にしなければ、うまく頭の中に入ってこないという性格である。それでいつもこのように勝手な訳語を作り出して理解を深め、楽しんでいる。

 音楽というものは元来がコンピュータデータにしやすい性質があるのではないか。しかしいざコンピュータデータにしようとすると、ものすごく大きなデータが必要になる。そのデータをいかにして作り上げるかというのが、MIDIのお勉強というわけ。

 この規格は1982年1月に世界中で使われるものとして承認された。まだ14年しか経ていない。しかしこの間に、音楽の世界はこのMIDI規格のために、ものすごい広がりを見せたのである。この規格が決まる以前から、いわゆる電子楽器と呼ばれるものがあった。1960年代の半ばにはアメリカのモーグいう人が最初の、いわゆるシンセサイザー、電子楽器を製作した。
 この楽器を使って最初にLPのアルバムを出したのが、ウォルター・カーロスという人で、そのアルバムのタイトルは"Switched On Buch"であった。しかしこの「モーグ」という名をつけられた楽器で、その時代以後の音楽状況を革命的に変化させたのは日本の富田勲であったと言える。富田勲がこの「モーグ」という楽器を輸入したときには、六畳の部屋の一方の壁面いっぱいになるほど大きなものだったそうだ。というわけで、日本では以後「モーグ」のことを「たんす」という通称で呼ばれることになった。
 富田勲はこの「たんす」を操って、『月の光』という名アルバムを作り出した。これはオーケストラの楽曲を、全く新しい音色イメージで作り上げたもので、世界中の音楽関係者、音楽愛好者を「あっ」と言わせたものである。
 私が最初にコンピュータを手に入れたのは1984年のことである。このときすでに「たんす」はパソコンでも使えるように小型になっていた。しかもコンピュータに「音源」という音を出すものをくっつけて、コンピュータからその音源を操作して、音楽を作るというものに進化していた。私はその頃すでにMIDIということに関する情報を得ていたしこれを使えば、楽器の使えない私でも、音楽を演奏できるという魅力にとりつかれていた。コンピュータを入手する理由の半分ほどは、MIDIを使って音楽を作るというものだった。

 最近はこの分野でも進化は著しく、いまではコンピュータのCPUそのものを使って音楽を鳴らすというのが主流となった。そしてシンセサイザーそのものもソフト化されるようになって、この「ソフト・シナセ」というものを使って、非常に手軽に音楽を作り出すことができるようになった。
 下のデータは、そのようにして私が作ったもの。わずか8小節の曲を2回繰り返しただけという簡単なもの。聞くのにはこの曲名"haikaiなんとか"というところをクリックすると、ダウンロードされWMPが入っている人は自動的に立ち上がって演奏が始まります。ない人はMP3を鳴らす道具で鳴らしてみてください。

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