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2007.09.20

テロ特措法

国連安全保障理事会は19日午後(日本時間20日午前)、アフガニスタンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)の任務を1年間延長し、日本の海上自衛隊がインド洋で参加する多国籍軍の海上阻止行動への謝意を初めて明記した決議案を賛成14、棄権1(ロシア)で採択した。(読売新聞)

この安保理決議は、日本やドイツの国内事情を反映したものらしい。米国が強く要請したものらしい。国連安保理が、このように一加盟国レベルの事情を反映して決議するというのはどうなんでしょうね。ロシアは棄権しました。

2007.09.14

豊かさは差別の関数――ボードリヤール

 今の世界は経済主義で営まれている。

 かつては米国は世界の共産主義と戦うと考えていた。今は世界のテロ国家と戦うと考えている。
 アフガニスタンを旧ソ連が手に入れようと攻撃したことがある。このとき米国はアフガニスタンが共産主義化されるのを恐れて、アフガニスタンを援助し旧ソ連に抵抗させた。このような戦争を、冷戦時代には代理戦争と言った。ベトナムもそうだった。ベトナムも中国の影響で共産主義化されるのを恐れて、米国は多額の軍事費をつぎ込んで阻止しようとしたが、結局は敗北した。

 旧ソ連は、自分の国の共産主義組織が崩壊して、米国が強力に推し進める世界の経済的グローバル主義の波に飲み込まれてしまった。
 かつてはイデオロギーによる戦いだったが、今では経済戦争となっている。経済の自由化を求めて、巨大資本家、あるいは巨大投資家たちの利益追求が世界を支配している。

 「豊かさは差別そのものの関数なのだから、豊かさが差別をなくすことなどできるはずがない」とボードリヤール(『消費社会の神話と構造』p.76)が言うとき、差別が拡大すれば同時に豊かさも拡大するという意味なのだろう。
 したがって豊かである人々、あるいは豊かな地域こそが貧困を、そしてその結果としての差別を解決する手段であるという一般的な論理は、見たところはもっともらしいが実際には無意味だということなのだろう。

 経済的自由化を押し付けるために、巨大な軍事力を持って抵抗勢力を破壊してしまうというのは、結果的には、貧困層を拡大し、差別を拡大することによって、自らの豊かさを拡大しようという計算になるのではないか。それは計算上だけではなくて、現実になっている。

2007.09.13

安倍内閣 その後

安倍氏は入院したそうです。やはり健康が最大の理由じゃないですか。健康が続かなければ積極的な判断もできなくなりますよね。医師の発表によると「機能性胃腸障害」だそうです。過剰ストレスでしょうね。

「その後」の問題は、たいへんな課題ですが、いわゆる「粛々と」進んでいるようですね。次期総裁選の日取りも23日と決まったようです。麻生氏が有力のようですが、この方はタカ派ですよね。どうなりますかね。

産経新聞がワシントンポスト紙の社説を紹介していますが、結構きついこと言われていますね。

2007.09.12

安倍首相辞任の背景

安倍首相は精神的にも肉体的にもかなり参っていたのではないか。
APECの期間中から、なにかに憑かれたような発言が目立つようになっていた。
自民党の首脳に「疲れた。政治的意欲も失われた」というようなことをもらしたということである。

休養が必要だったのでしょう。

安倍首相辞任

安倍首相辞任というショッキングなニュースが流れています。

臨時国会が始まって所信表明演説が終わったばかりというこの時期に、首相の辞任というのは、大変な事態ですね。自民党はどうするのでしょうか。

2007.09.11

大相撲を支えているものは何?

大相撲・秋場所。横綱を破った安馬が今日は琴光喜をも倒した

朝青龍の事件を見ると、外国人を日本の相撲社会になじませるのには、無理があるのではないかとさえ感じる。
いっそのこと外国人力士はなくした方がいいとも思うが、外国人力士がいなくなれば、大相撲のおもしろさは全くなくなってしまうのではないかと思う。
ということは……。

このような感じであるが、その大相撲を動かしているものは一体何なのだろう。
NHKと日本相撲協会とは、どういう関係にあるのだろうかと、考えさせられるのである。

2007.09.10

安倍首相「職を賭す」と発言

安倍首相はアジア太平洋経済協力会議が終わった時点で、テロ対策特別措置法の延長議案を国会に提出することに関連して、自分の職を賭す覚悟であると語った

民主党小沢代表は、今回の参議院選挙で敗北すれば自分の議員としての職を辞すると宣言した。そして参議院選挙に勝利した。

安倍首相はこのことにあやかって、自分も職を賭す覚悟であるとスゴんでみたのか。
安倍首相はシドニーでのブッシュとの会談によって、きつい釘を刺されたのに違いない。この会議に出発するまでは、内閣総辞職などはまったく考えていないというようなことを言っていたのに、シドニーでの会議が終わったとたんに決意を強固にしたのはブッシュとの会談で、なにかスゴまれたのではないか。

2007.09.05

『白鯨』再読

 『白鯨――モービー・ディック』を読んだのは昨年だった。特に後半は熱中して読んでいた。読了してすぐ、印象的だった章を拾い読みして、おそらく80%くらいを再読してしまった。それほど読後感は印象的だった。
 もう一度読みたいと思っていたが、こんどは岩波文庫の新訳、八木敏雄訳を入手して読んだ。岩波文庫では以前に別の人の訳が上下巻で出ていたはずである。この新訳は2004年12月に出ている。前に読んだものは新潮文庫版で田中西二郎訳のものだった。

 岩波書店は文庫本の版組を改めて、文字を大きくし、行間も少し開けて、読みやすい版組に順次替えつつある。この『白鯨』も新訳になって新しい版組になり、読みやすくなったのはありがたい。訳文も今の若者たちにもとりつきやすいような文体になっており、この名作を現代にも通用するものとする工夫が見られる。この名作については、訳者の八木敏雄氏によれば、すでに十人の方々が訳しており、自分は十一番目の訳者だということである。
  私は原典を読んだわけでもないし、また読めるわけでもない。ただ翻訳文からその作品のおもしろさを読み取るのみである。別に翻訳を比べる意図で異なった訳者のものを読んだわけでもない。しかし今回の新訳を読み進めるうちに、前に読んだ訳文の重厚さが魅力的に思われるようになった。別に悪意があるわけではないが、以下の箇所を指摘しておこう。

  第123章の始めのところで、「追風に帆かけてシュラシュシュシュ」という訳文が登場する。「えぇっ! 何でこんなところに金比羅参りが出てくるの?」という感じだった。田中西二郎氏の訳は「ホウ! 順風だ! オウーヒイーヨオー、元気で行こうぜ!」(長音記号は「長音」ではないらしい。ダッシュとも違うように見えるが)となっている。田中氏訳のものは原文に忠実らしい(原文はある書店で立ち読みして確認してきた)。
 八木氏は「金比羅ふねふね……」のことばが、ここにはぴったりだと思われたのだと思う。しかし私にはそうは感じなかったというだけのこと。このところは、太平洋で台風に出会い、激しい波風に翻弄されるが、そこからようやく脱出して進み始めるという箇所である。いままでの台風の激しい風は東から吹き付けていた。その逆風の中で船は翻弄されてきた。それが台風圏を脱出すると風向きは反対に変わって、順風となったのである。だから陽気に歌が出てくるという雰囲気であることは確か。
 しかし船は本来の進路である南東へ向かって、すなわち目指す白鯨がいると思われる海域に向かって行くというところである。そしてこの章以下は最後の白鯨との戦いに向かって盛り上がっていくという緊迫感のあるところである。
 さらにはこの台風の嵐の中で激しい雷に見舞われ、三本の主要なマストの先端から、そのほかの空中に突出するあらゆる先端から「セントエルモの火」が出現する。この激しい雷雨の中で、一等航海士のスターバックは、この台風の逆風を順風に変えて、反対方向に向かえば故郷に帰れる。このまま進めば破滅だと言う。しかし船長エイハブは「あの白い炎は白い鯨への道を照らしているのだ」と言って、この嵐の中を突き進む。

 こうして読者はいつ白鯨が現れるのか、この白鯨といかに戦うのかという期待と緊迫感に満たされる。第119章から第122章までの台風の場面の重厚な文章を読み終わって、第123章の穏やかな章が開かれて読み進むことになるが、そういう場面でいきなり「シュラシュシュシュ」と言われると、私はなにか拍子抜けがしてしまうような感じだったのだが、いかかなものでしょうね。

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