« 自民党総裁選 | Main | 瀕死の状態にある患者より比較的元気な患者を救う方が良い »

2008.09.11

ボランティア活動の余得

 昨日は図書館のボランティア活動に行ってきた。今回は14人出席と大勢だった。

 昨日は、十月に図書館主催で行なわれる「本のリサイクル市」の準備作業をした。図書館の方で除籍する本を市民に無料で提供するというもの。除籍する本を点検し、除籍の手続き――バーコードをマジックペンで斜線を引き読み取れなくすることと、除籍のゴム印を押して日付を入れるという作業。
 いらなくなったものを廃棄するのだからさぞかし古いものが出されるのだろうと思ったが、さにあらず。まだ新しいと思われるもの、ほとんど読まれていないような新品同様のものも交じっている。どうしてこんなものがリサイクルに出されるのだろうと一同不思議がったものである。
 ボランティアの人は、自分が欲しいものがあればこの場で持って帰ってもいいというので、4冊ほどもらってきた。ほとんどの本はサスペンスものとか、子どもの本とか、そういったたぐいのものだ。作業は四人一組となって流れ作業でするので、自分の前を本がただ通過していくような感じだったが、その中でも目にとまるものがあった。

 第一に選んだのは山田登世子の『ブランドの世紀』である。これは出版社の「マガジンハウス」というのが最初に目にとまった。「ほう。マガジンハウスの本ねぇ」という感じで著者名を見て即座に「これはもらって帰る」と言った。山田登世子の『メディア都市パリ』は、とりあえずはおもしろく読んだものである。そのときこの本の存在を知ったのだが、特に探して買おうとは思っていなかった。こうして思いもかけず手に入ったのは幸運であった。それにしても目の前を流れていくような本たちの中から、なんとも素早く目にとまったものと、自分でも感心している。

 第二に選んだのは、小鷹信光という人の『ペイパーバックの本棚から』というもの。これは本そのものも著者も知らないものだった。ただそのタイトルから「これはおもしろそう」と思ったのだ。上記のようにほとんどの本はサスペンスものとか大衆小説ものばかりであるので、このような特殊なタイトルのものは目につくのかも知れない。しかし中身をぱらぱらとめくってみると、社会学の系統の内容だとわかるものだった。それで即決定した。帰ってきてよく見ると、まずは翻訳ものだと思っていたが、実は日本人の著者であることにびっくりした。なんとアメリカのペイパーバックについての詳細な記述であるらしい。内容はともかくも、ペイパーバックという書物に魅せられた、気の毒な(?)人の物語が読めるのではなかろうかと思う。

 第三のものは中村真一郎の『本を読む』というもの。中村氏の作品は読んだことがない。内容としても特に何か魅力があるというものでもなさそう。しかし「読書」というまことに楽しい作業について書かれてあるのに違いないので、読書の専門家とも思える著者がどのようにして本を読んでいるのかということに興味を持って、もらってきた。毎日新聞に月一で連載されたものを一冊にまとめたもの。毎日新聞に連載されたものなので、たぶん新聞紙上で読んだことがあるに違いない。しかし記憶にとどまっていないようである。

 第四のものは、家に帰ってからよく見て全く驚きあきれたもの。ハンス・リヒターという人が書いた『ダダ――芸術と反芸術』(美術出版社)というもの。「ダダ」という芸術思想があることは知っていた。そしてそれが一風変わった内容の思想であることも知っていた。したがって自分にはちょっとついていけないなぁという感じで、いわゆるダダイズムとか、それに関連したものには、あまり近寄らなかった。しかし関心があったので、この本のタイトルが目に飛び込んできたときには、ちょっと興奮した。しかもそれは分厚いものであった。軟表紙(新装版となっているので、もともとは硬表紙で出ていたものか)で400ページもあるもの。たくさんの図版に加えて、白黒であるがグラビアページもあり、巻末には10ページにもわたる索引と、これも9ページにわたる参考文献目録がついている。それだけでも感動ものである。目次を見るとダダイズムの歴史的俯瞰という内容らしいことがわかる。これはちょっと読むのに覚悟がいるような内容である。

 というわけで、これらは実に貴重な収穫であった。

« 自民党総裁選 | Main | 瀕死の状態にある患者より比較的元気な患者を救う方が良い »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18113/42446087

Listed below are links to weblogs that reference ボランティア活動の余得:

« 自民党総裁選 | Main | 瀕死の状態にある患者より比較的元気な患者を救う方が良い »

August 2015
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ