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2011.09.10

雑草との戦い

今日は庭の草刈りをした。少しさぼっているうちに草は伸び放題に伸びてしまった。とくに8月は雨が多かったので、草の伸びもすさまじかった。農家のおばちゃんたちがいつも、草との戦いだと言っていたが、農業というものはまさに雑草との戦いであると言える。しかも庭のように一定の広さのところを刈ってしまうというのはたやすいが、作物を植えてあるところには草刈り機は使えないので、手作業でやるしかない。

草刈り機というものは、丸鋸のような「チップ」と呼ばれる歯をとりつけて、小さなエンジンで高速回転させて草をカットするもの。エンジンは20ccという小型のもの。22ccとか25ccというものもある。そのほかに電気式のもあるが、電気式のものはパワーが足りなくて我が家の庭のように強力な草を刈ることはできない。私が使っているものは20ccなのでわずかに力不足である。でも素人にはこのくらいがちょうどよいかも。

こちらに引越してきてから家内は、庭の草を刈るのに、シルバー人材センターに頼んで人を送ってもらって草を刈ってもらっていた。そのうちにはたと気がついて、我が家にもシルバーがいるではないかと。それで機械を買ってきて、見よう見まねで草刈りを始めた。初めのうちは「腰がはいっていない」とか「足の運びがおぼつかない」とか勝手な批評をもらっていた。それでも経験を積むうちに要領もわかってきて、いまではかなりのところを刈れるようになった。

今日刈ったところは草が伸びすぎていて、一度半分から上をカットして、それから根元からカットしなければならなかった。これもたぶんパワー不足で、チップのところに、刈った草がからみついてたいへんだ。25ccなどという機械は、すごいパワーで草をカットしていく。見ていて気持ちがいいという感じ。

家内が言うのには、最近は外来種の雑草が増えて、油断しているとたちまち庭中、ありとあらゆるところにはびこって困るという。この草は私が使っている草刈り機でも、かなりハードな感じがする。近所の農家でも、最近は農業をする人の高齢化が進んでしまって草刈りもできなくなって、やがてはすべて、この外来種のような強力な雑草に覆われてしまうのではないかとさえ思われる。油断をしていると、アスファルト舗装の道路にまではみ出してきて、車も通れなくなりそうな勢いである。アスファルトが傷んでひび割れが生じているところにも、草がはいりこんで、このままほうっておくと、あと数年もすれば、舗装はダメになってしまうのではないか。田んぼや畑などは、耕作をしなくなると一年ですべて雑草に覆われてしまう。

2011.09.06

『チボの狂宴』

『チボの狂宴』という本を読んだ。バルガス=リョサという作家の長編小説。作品社というところから発行されたもの。四六版で518ページもあった。図書館で借りたので、貸し出し期限の三週間で読み終わるかどうか不安だったが、なんと二週間で読了してしまった。すごく面白かった。

バルガス=リョサという作家はペルーの作家。この作品で2010年のノーベル文学賞に決定したらしい。

「チボ」というのはスペイン語で「山羊」という意味らしい。そしてこの作品はドミニカ共和国の大統領よりさらに上に位置した「総督」のトルヒーリョという実在の独裁者の暗殺という歴史的事件を、物語の土台として描いている。「チボ」というのはこの独裁者を指しているらしいし、「狂宴」と訳されたことばにも、さまざまな仕掛けがあると、訳者解説で述べられていた。

この作家の文章はすごい迫力がある。読んでいてそのパワーには圧倒されるようだ。このトルヒーリョのような独裁者は、人間の歴史上に数え切れないほど登場した。今でもカダフィなどという人物もいた。そのほかにもさまざまな人物が実在するが、人間社会というものは、このような独裁者を常に求めているのではないか。人間というものはそういうあらゆる権力を渇望するものであり、そういう罪人の集合体が人間社会なのだ。すなわち実力のある権力者を熱狂的に迎えるというのが、罪人人間の社会らしい。あらゆるスポーツに熱狂するのも同じ構造ではないか。

この『チボの狂宴』という作品は、独裁者暗殺という緊迫した物語と同時に、その独裁政治の支配に巻き込まれた一人の女性の破滅と再生を描いている。この女性に関するところは、この長編小説の最初と最後に出てくるだけ。しかし作家はこのことを重要なこととして描きたかったのだろう。感動的だった。

この少女を独裁者の魔手から救い出すために取った手段を描くあたりの文章はものすごい迫力だと思った。まさに一瞬の出来事であった。ドミニカ共和国にあった修道院は、この少女を独裁者の手から保護すると直ちに米国にある同じ派の修道院に逃れさせる。巨大な権力の物語が語られた背景からは、この一瞬の対抗処置を描くあたりの文章は、なんとそれはわずか一ページにしかすぎなかったが、すごい迫力であった。

全体として「人間存在への愛」が語られていると思う。

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